慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科
MAUI Project
博士論文

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学位取得年度 2003年度
氏名 神明 達哉 (JINMEI, Tatsuya)
論文題目 次世代インターネットのアドレス管理手法に関する研究
論文要旨 IPv6では、各アドレスが有効範囲(スコープ)を持ち、 また複数のアドレスを用途に応じて使い分けられる。 これを背景として、マルチキャストや移動環境 といった新しい応用技術が実現される。

一方、このような特徴を実現するためには、 スコープによるアドレスの曖昧性を解決し、複数のアドレスを 効果的に、また効率よく管理する必要がある。

本論文では、これらの課題を解決するために、IPv6アドレス体系 における重要な特徴であるスコープの概念に注目し、 リンクローカルスコープにおける通信のモデルと、 ローカルアドレスのスコープゾーン外への流出が経路制御に与える 課題を考察する。

次に、これらの議論をIPv6アドレスに関する研究課題について、 具体的に以下の4点に対して適用する。

  1. スコープ付きアドレスの曖昧性を解決するために、 各スコープゾーンの識別子とアドレスを合成した拡張テキスト表現を提案する。 また、その拡張に対応したAPIとBSDカーネル内のプロトコルアーキテクチャ を設計する。
  2. マルチキャスト経路制御プロトコルPIMに新しいオプションを導入し、 複数のアドレスで表現される制御情報を対応付ける。 また、PIMのブートストラップ機構を利用して中核ルータに 関するグループゾーンの逸脱を防止する方法を提示する。 同時に、プロトコルの拡張によらない、実際的な運用による対応方法 についても検討し、比較する。
  3. アドレスとプレフィクスの構造を明確に分離して管理する プロトコルアーキテクチャを、BSDカーネルの実装モデルとして 具定的に提案する。さらに、これを用いて、IPv6の自動設定機能を移動環境下で 効果的に利用するための設定情報管理手法を実現する。 すなわち、プレフィクス情報と、それを通知したルータを関連付けて管理し、 そのルータへの到達性を利用して、移動環境における有効な 情報を検出する。
  4. 多数のアドレスを持つIPノードにおいて、入力パケットが 自ノード宛であることを判定するために、BSD系システムの持つ 二分探索木による経路表検索を利用した効率のよい方式を提案する。

本論文ではまた、BSD系システム上での提案方式の実装について述べる。 その上で、実運用ネットワークにおける実証試験や、実機による 性能評価を通じて、提案方式とその実装の有効性を示す。

連絡先 本文が必要な場合は下記までご連絡ください。
神明 達哉 (jinmei@isl.rdc.toshiba.co.jp)


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