慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科
MAUI Project
博士論文

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学位取得年度 2011年度
氏名 三島 和宏 (MISHIMA, Kazuhiro)
論文題目 自律分散型コンテンツ情報管理アーキテクチャ
論文要旨

高性能な計算機や高帯域なネットワークの普及に伴い,様々なコンテンツ配信プラットフォームが発展してきた.これに伴い,映画や音楽などの芸術コンテンツや権利・プライバシ保護を必要とする高付加価値コンテンツがグローバルにやり取りされるようになった.また,高付加価値コンテンツが組み合わされ,さまざまな伝送メディアを通じてコンテンツが流通するといったコンテンツ構造の複雑化(構造化コンテンツの一般化)も進んでいる.コンテンツの流通には,多数のステークホルダーが存在し,従来のコンテンツホルダー(制作者)やコンテンツ受信者だけでなく,そのコンテンツを利用してビジネスを行う仲介者的なコンテンツ利用者などが存在する.コンテンツ数の増加とコンテンツ配信に関わるステークホルダーの増加を含めたコンテンツ構造の複雑化は,コンテンツ配信において多くの課題を生じさせる.

さらに,既存のプラットフォームでは,コンテンツ権利の受け渡しがプラットフォーム内に内包されている.つまり,権利管理に対して特定のコンテンツホルダーしか関わることができないため,小規模なコンテンツホルダーや仲介者的なコンテンツ利用者は,権利管理に介在できない.この状況は,新たなステークホルダーの登場や参入を阻み,権利管理の自由度を低下させ,さらにはメディア流通の自由度の低下を招く要因となりうる.(課題2:ポリシ情報の垂直統合)

これらの実現により,コンテンツに関する情報管理の仕組みを構築することで,各ステークホルダーが情報の管理に対して,自律的な役割を果たすことが可能となり,多様なステークホルダーがそれぞれの役割からさまざまな情報を透明な形で管理できるようになった.本研究の成果により,コンテンツ流通の世界に新たな流通などの展開が期待される新たなプラットフォーム作りを可能とした.

キーワード:デジタルメディアコンテンツ配信,コンテンツ情報管理,権利管理,自律分散型データストレージ,情報保護

連絡先 本文が必要な場合は下記までご連絡ください。
三島 和宏 ( three at sfc.wide.ad.jp )


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