セッション2:
21世紀メディア社会のビジョン
コーディネータ: 竹中平蔵 (慶大教授)
金子郁容(慶大教授)
- 日本の社会変革
- 市民参加
- 情報シェアリング
- オープンネットワーク
- 阪神大震災は新しい社会の動向を示した.
- オープンネットワークへの動き
多くのボランティアはコンピュータネットワークを使用した.日常
のことでコンピュータネットワークがこれほど使われたのは始めて
のこと.
- 情報シェアリングへの動き
BBSが被災者に関する情報処理(安否情報など)を支援した.これ
は小さな情報コミュニティ形成の例であり,ネットワークを有効に
使うにはコミュニティの形成が必要であることを示している.
InterVnetやPropNetの例を示した.情報の蓄積,共有が進んでい
る.これらの情報蓄積はほとんど個人あるいはNPOの手によって進
められている.同時に,この例は,情報への動きが日本の企業にも
存在することを示している.
- 政治的側面
情報社会の中で,一般的に政治のオープンなネットワーク化が遅れて
いる.
- 東京都の研究会の例
『生活都市東京を考える会』ではほとんど全ての情報がホームペー
ジに公開されている.東京都はこのようなプロセスに満足している.
これは,情報の隠蔽による(都民の信頼を損ねるなどの)リスクを
回避することになるから.
- まとめ
日本社会の変革は,クローズドネットワークからオープンネットワー
クへの変革である.ただ,オープンなコミュニティでは,将来に関す
る予測が難しい.ビジネスの方も,このようなトレンドから逃れるこ
とはできない.
Herbert Burkert (GMD)
- 不可視
情報とコミュニケーションは,空間,時間,複雑性の壁を取り除く.
情報とコミュニケーション技術においてやらなければならないことは,
ダウンサイジングと環境との調和である.
- 市場の力
現在の情報化への原動力は,市場の力である.できるだけ効率的な方
法で情報を分散させていくべきである.新しいアプリケーション,製
品の開発をし,チャンスを掴むことによって,情報コミュニティ分野
での使命をはたす.ビジョンが必要.
- メディアと過去現在,未来
メディア社会の将来を語るには,メディアがどのような能力を持つも
のかを考えることが重要である.
- 変化を取り扱う能力
- 相互接続性
- 自らを経験する能力
我々としては,文化を密接に理解していく必要がある.
変化に対応できるようないろいろな能力.リンクしていくような能力
が情報技術によってもたらされる.
- まとめ
マネージメントをする人間に,科学技術が人間の欲望を満たすような
何かをもたらすことを伝える必要がある.情報やコミュニティをツー
ルとして使い,これによりどのような展望を持つかを考えることによ
り,21世紀の情報社会が見えてくる.
武藤佳恭(慶大教授)
21世紀のメディア社会のビジョンについて
- メディアの定義
人間の五感を含むデータの全て.
CALSやEDIのような動きはコミュニティに対するエイドであり,
明るい未来をもたらす.同時に暗い面やその中間も存在する.
- 明るい側面
- 個人がコミュニティでの意思決定に参加
- 新たな産業化と既存産業の衰退化
- さまざまな昨日が利用可能化
- 暗い側面
このような側面に,常に直面している必要がある.特にサイバーテロ
リズムへの国際的な対応は緊急に必要である.
- 知的所有権
国際的に調和した,知的所有権保護の方法が必要である.
- ネットワークのコントロール
コントロールの難しいネットワークをどのようにコントロールするか.
- まとめ
じっくりと腰を落ち着けて考えることが必要である.