ある役者と ある種のアッパー系ドラッグについて話したことがある
あれって巷で言うほど良いもんか??? という話題
そうそう あんなもんで止められなくなるのかな?って...
つまり
舞台の静謐な高揚感(=スーパーハイと名付けよう)のジャンキーである僕らは
化学物質によるハイごときでは中毒にもなれん哀れなカラダなのでした
江國香織さんが『「高揚」とは「精神を研ぎ澄ます」事であって「落ち着くこと」と不可分である』
という趣旨のことを書いてらしたように記憶しているのだが 要するにそういうことなの
おくすりのハイは「落ち着くこと」とは無縁みたいだし
で サウンドチェックと一体どんな関係が? って思うでしょ
まあお聞きなさい
パフォーマー達は 薬の力も借りずにスーパーハイを得るために 各自いろんなことをします
猿のごとくセリフ(振付/譜面)をさらう 柔軟する走り回る瞑目する奇声を発する散歩する昼寝する
メシを抜く者たらふく食う奴 なぜかお菓子を配り歩く人 etc.etc...
で サウンドチェックは場当たり(ここで始めて各セクションの仕事が総合される)直前であることが多いため
この各人それぞれの大事な時間と重なるのですが...
☆サウンドチェック中に奇声を発せられエムラコマル
勿論みんなプロですから気を使ってくれて 爆音タイム以外では黙ってます
でも かなりの音の中でも殆どは聞こえちゃうの... 僕らそういう訓練をしてるんです
この問題は双方の歩み寄り(と舞監さん制作さんの御尽力)によって解消されつつあります
みなさん本当にありがとう
☆知らずに嫌われちゃうことがあってエムラカナシイ
スペースの関係でサウンドチェック中のホールでウオームアップをするしかない場合もあるのだけれど
皆がノリノリでハッピーなわけではないんだな
そのことに気付かぬ若き日のオイラ チェック後もサービスのつもりでDJしちゃったりして
ずいぶん不興を買ってたみたい... (実を言うと 割と最近までやっちゃってました ゴメン)
まあオレも出演者の場合だったら さっさと無音にして欲しいと思うわけだが
でも 怒っちゃう前に言って... オネガイ!(泣)
でも
本番でスーパーハイを共有できたなら そんな不信も消え去ると信じて仕事してるんだけどね
そこまで行けなくても 何となくしっくりこない気がしていた仲間から
おまえの音は良いな なんて言われたら そりゃうれしいものです
その夜の眠りのやすらかなこと
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