メディアバックボーンとしてのインターネット機構の研究


修士論文の概要より

本研究では、次世代のメディア環境として期待されるインターネット環境が、形成の過程で電話やテレビなどの既存のメディアの発展と統合され、利用者やそのすべての利点を享受できるための機構を実現した。

インターネットが将来のコミュニケーションメディアとして優れている点は利用側の要求に基づいたシステムの発展が導かれる機構にある。一方、電話、ページャ(ポケットベル)、FAX、テレビなどの既存のメディアは技術的な可能性として、インターネットに吸収され得るが、経済、法、歴史的背景などの多くの要因により、独自の発展を続ける部分もある。そこで、インターネットが多様なメディアの汎用バックボーンとして機能し、発展していくメディアとして機能して、既存のメディアが透過的に統括される仕組みが出来れば、インターネット機構の利点と従来メディアの利点を同時にかつ、連続的に利用できる環境を実現できる。

そこで、本研究では、多様なメディアが流れるバックボーンとしてのインターネットの役割を考え、コンピュータ以外の既存のメディアとの相互接続を行うことによって、それを実現するインターネット機構を提案する。

このインターネット機構は、名前空間の定義、名前の指定方法、インターネット上でのデータ転送プロトコル、プロトコル変換方法、プロトコル補完方法、変換ノードの発見方法、課金方法とセキュリティの8項目を設計することにより、各メディアとの透過的な関係を実現できる。

本研究の成果により、アナログ、デジタルに関わらず、通信技術の人間への貢献を応用して利用者の視点から実現できる。


last update $Date: 1998/01/04 16:31:01 $ GMT
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