月の写真集「Full Moon」が好きである。
NASAがアポロ計画6年の間に、ハッセルブラッドで撮りためた3万点以上の写真から厳選された「月」の様子。ロケット打ち上げのシーンから、宇宙空間に浮かぶ月、月面の風景、そして地球への帰還の様子が記されたそれは、神々しいまでの圧倒的な「虚無」に満ち溢れている。
モノトーンでフィルムに焼き付けられた「月」は、無機質であるが故に、無慈悲な美しさが際立っている。その間に挟まれる、まぶしすぎる反射光、地球に存在するものの有機的な色の数々。
言葉でどんなに説明しても伝わる事は無い。写真を見てもらえば分かる。
興味を持たれたら、是非大判サイズで感じて頂きたい。人類は、ここまで、到達している。