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第 3 章

システムの設置




ここでは、システムの設置場所の準備、ケーブルの接続、電源投入について説明します。


最小限必要なハードウェア

Netra st システムには、標準で以下の部品が付属しています。

上記のほかに、Netra st システムの設置には以下のハードウェアが必要です。


設置の前に


 

設置の準備

  1. 『ご使用にあたって』に目を通し、最新情報を確認します。同マニュアルには、設置に影響を及ぼす情報が記載されている場合があります。
  2. 設置場所の電源や設置スペースの確認など、設置のための準備を行います。 電源条件、寸法、重量については、付録 B を参照してください。
  3. ホストシステムの操作を停止して、電源を切ります。 ホストシステムの電源を切るための手順については、ホストシステムのマニュアルを参照してください。
  4. Differential 方式 UltraSCSI アダプタ (UDWIS/S) または PCI アダプタカード のどちらかを、ホストシステムに取り付けます。 取り付けの手順については、アダプタカードに同梱のマニュアルを参照してください。
  5. 設置中に参照できるよう、ソフトウェアのマニュアルを準備しておきます (システム CD に入っています)。


Netra st ドライブベイラベルの貼り付け

Netra st システムには、システムに取り付けられている各ドライブの ID 設定を示すドライブベイラベルが 2 枚付属しています。Netra st A1000 システムと Netra st D1000 システムでは、ラベルの内容が異なります。


Netra st A1000 のドライブベイのラベル

Netra st A1000 システムのドライブベイラベルには、ドライブが [x,y] という形式で示されています。

図 3-1 に Netra st A1000 システムの 2 枚のドライブベイラベルを示します。

図  3-1 Netra st A1000 ドライブベイラベル


Netra st D1000 ドライブベイラベル

Netra st D1000 のドライブベイラベルは色づけされています。

図 3-2 に、Netra st D1000 の 2 つのドライブベイのラベルを示します。

図  3-2 Netra st D1000 のドライブベイのラベル


 

ドライブベイラベルの貼り付け

  1. Netra st システム正面側の 2 つの開閉ボタンの位置を確認します (図 3-3)。

    図 3-3 正面ドアを開く

  2. Netra st システム正面側の開閉ボタンを押し、1/4 ほど回転させて、正面ドアを開きます。
  3. ドライブベイラベルの裏紙を剥がします。
  4. 左のドライブベイラベルを、左バンクのドライブ正面のシャーシに、右のドライブベイラベルを、右バンクのドライブ正面のシャーシに貼り付けます (図 3-4)。
    左バンクのラベルの右側にあるくぼみと、右バンクのラベルの左側にあるくぼみが、ドライブベイの中央に来るようにします。

図 3-4 ドライブベイラベルの貼り付け


Netra st システムのドライブ ID の設定

ドライブ ID の設定方法は、Netra st A1000 システムと Netra st D1000 システムで異なります。


 

Netra st A1000 システムのドライブ ID の設定

Netra st A1000 システムでは、ドライブベイ内のドライブの位置によって、各ドライブの ID があらかじめ設定されています (詳細は、「Netra st A1000 のドライブベイのラベル」 を参照してください)。ただし、システムを使用する前に Netra st A1000 システム全体の SCSI ID を設定する必要があります。

  1. ホストシステムで利用可能な SCSI ターゲットアドレスを判定します。
    利用可能な SCSI ターゲット ID を確認する方法については、Solaris AnswerBook の『Sun 周辺機器 使用の手引き』を参照してください。
  2. Netra st A1000 システム背面にある SCSI ID スイッチの位置を確認します (図 3-5)。

    図 3-5 Netra st A1000 の背面

  3. 小型の平頭ねじ回しを使って SCSI ID スイッチを回転させ、このシステムの SCSI ID として使用する ID 番号に合わせます。

    SCSI ターゲットアドレスは 0〜15 の間で選択します。


    注意 -
    SCSI ID 番号 14 と 15 は、いかなる装置にも割り当てないでください。SCSI ID 14 と 15 は、コントローラボード上の GEM チップ (SCSI格納装置の検知用チップ) 用に予約されています。

 

Netra st D1000 システムのドライブ ID の設定

  1. ホストシステム上の使用可能な SCSI ターゲットアドレスを判定します。
    すでに使用されている SCSI ターゲット ID を確認する方法については、Solaris AnswerBook の『Sun 周辺機器 使用の手引き』を参照してください。
  2. Netra st D1000 背面のオプションスイッチの位置を確認します (図 3-6)。

    図 3-6 Netra st D1000 の背面

  3. オプションスイッチ 1 と 2 を使って、Netra st D1000 システムのドライブの ID を設定します。
    オプションスイッチ 1 は左バンクのドライブの ID 設定を、オプションスイッチ 2 は右バンクのドライブの ID 設定を制御します。 表 3-1 に、オプションスイッチ 1 と 2 の ID 設定を示します。
    表 3-1 オプションスイッチ 1 と 2 の ID 設定

     

    左バンク
    左から右へ  

    右バンク、左から右へ  

    オプションスイッチ 1

        上 (デフォルト)

        下

     

     

    0〜5

    8〜13  

     

    --

    --  

    オプションスイッチ 2

        上

        下 (デフォルト)

     

     

    --

    --  

     

    0〜5

    8〜13  


    • 左バンクの色は黄と青です。黄色の部分の番号が、上側のスイッチ設定と対応しています。たとえば、0、1、2、3、4、5 が上側のスイッチ (デフォルト) と対応しています。
    • 右バンクの色は紫と白です。白色の部分の番号が、下側のスイッチ設定と対応しています。たとえば、8、9、10、11、12、13 が下側のスイッチ (デフォルト) と対応しています。

    注 - Netra st D1000 システムを分割ボックス構成にする場合を除き、両方のオプションスイッチを同じ設定 (両方ともスイッチを上側に設定して、ID 8〜13 を使用するなど) にしないでください (単一ボックス構成と分割ボックス構成については、「単一ボックス構成と分割ボックス構成」を参照してください)。単一ボックス構成で両方のオプションスイッチを同じ設定にすると、SCSI アドレスの衝突が生じます。


Netra st システムの設置


注意 -
Netra st システムは、すべてが装着されたときには最大で 約 33 kg (73 ポンド) になります。必要に応じて 2 人以上で作業してください。

 

システムの設置

  1. 必要であれば、Netra st システムをラックに取り付けます。
    詳細は、第 7 章を参照してください。
  2. SCSI ケーブルの一方の端をホストシステムに接続し、他方の端を Netra st システム背面の一番左にある SCSI ポートに接続します。
    ホストシステムの SCSI ポートの位置については、ホストシステムのマニュアルを参照してください。図 3-7 に Netra st A1000 の SCSI ポートの位置を、図 3-8 に Netra st D1000 の SCSI ポートの位置を示します。

    Netra st D1000 システムでは、単一ボックス構成と分割ボックス構成が可能です (詳細は、「単一ボックス構成と分割ボックス構成」を参照してください)。

    • Netra st D1000 システムを単一ボックス構成にする場合は、別の SCSI ケーブルを Netra st D1000 システム背面の中央にある 2 つの SCSI ポートに接続してください。
    • Netra st D1000 システムを分割ボックス構成にする場合は、別の SCSI ケーブルを Netra st D1000 システム背面の一番右にある SCSI ポートに接続してください。

    図 3-7 Netra st A1000 の背面 (AC 構成)

    図 3-8 Netra st D1000 の背面 (AC 構成)

  3. 適切なポートにターミネータを取り付けます。
    • Netra st D1000 システムの場合は、Netra st システム背面の未使用の SCSI ポートにターミネータを取り付けます。
    • Netra st A1000 システムの場合は、システムを SCSI デイジーチェーンの終端にするかどうかを決めます。
      • Netra st A1000 システムに別のディスク装置を接続する場合は、他のディスク装置から出ている SCSI ケーブルを Netra st システム背面の未使用の SCSI ポートに接続し、SCSI チェーンの終端にターミネータを取り付けます。
      • Netra st A1000 に他のディスク装置を取り付けない場合は、システム背面の未使用の SCSI ポートにターミネータを取り付けます。
  4. 電源ケーブルを Netra st システム背面の電源コネクタに接続します。
    • AC 構成の Netra st システムを設置する場合は、AC 電源ケーブルを AC 電源コネクタに接続します。AC 構成の Netra st システムの電源コネクタの位置は、図 3-7 または図 3-8 を参照してください。
    • DC 構成の Netra st システムを設置する場合は、『Netra st A1000 および Netra st D1000 ご使用にあたって』に記載されている、Netra st システムの DC 電源コネクタの説明を参照してください。
  5. Netra st システム背面の電源スイッチ ( | ) の右側を押して、システムに電源を入れます。
    図 3-7 に Netra st A1000 システムの電源スイッチの位置を、図 3-8 に Netra st D1000 システムの電源スイッチの位置を示します。電源スイッチから指を離すとスイッチは中央の位置で止まり、電源装置から電力が安定供給されます。
  6. Netra st システムに電源を投入した後、ホストシステムで boot -r と入力して Netra st システムが起動することを確認します。
  7. Netra st A1000 システムの場合は、ホストシステムに RAID Manager 6.1.1 ソフトウェアをインストールし、このソフトウェアを使用して Netra st A1000 システムのディスクを管理します。 詳細は、RAID Manager 6.1.1 に付属のマニュアルを参照してください。

 

システムの電源の切断


注意 -
システムの電源を切る前に、オペレーティングシステムを終了してください。オペレーティングシステムを終了しておかないと、データが失われることがあります。
  1. 必要であれば、ユーザーにシステムの電源を切ることを通知します。
  2. システムファイルとデータをバックアップします。
  3. オペレーティングシステムを停止します。
  4. 電源スイッチを押して、スタンバイ (0) 位置にします。
  5. 通電 LED が消えていることを確認します。
  6. 電源コネクタをシステム背面から外します。

注意 -
電源スイッチをスタンバイの位置に切り替えても電源はシステムに接続されたままであり、電源装置に高圧がかかっている可能性があります。



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