第 3 章 |
システムの設置 |
ここでは、システムの設置場所の準備、ケーブルの接続、電源投入について説明します。
Netra st システムには、標準で以下の部品が付属しています。
上記のほかに、Netra st システムの設置には以下のハードウェアが必要です。
設置の準備 |
- 『ご使用にあたって』に目を通し、最新情報を確認します。同マニュアルには、設置に影響を及ぼす情報が記載されている場合があります。
- 設置場所の電源や設置スペースの確認など、設置のための準備を行います。 電源条件、寸法、重量については、付録 B を参照してください。
- ホストシステムの操作を停止して、電源を切ります。 ホストシステムの電源を切るための手順については、ホストシステムのマニュアルを参照してください。
- Differential 方式 UltraSCSI アダプタ (UDWIS/S) または PCI アダプタカード のどちらかを、ホストシステムに取り付けます。 取り付けの手順については、アダプタカードに同梱のマニュアルを参照してください。
- 設置中に参照できるよう、ソフトウェアのマニュアルを準備しておきます (システム CD に入っています)。
Netra st システムには、システムに取り付けられている各ドライブの ID 設定を示すドライブベイラベルが 2 枚付属しています。Netra st A1000 システムと Netra st D1000 システムでは、ラベルの内容が異なります。
Netra st A1000 システムのドライブベイラベルには、ドライブが [x,y] という形式で示されています。
図 3-1 に Netra st A1000 システムの 2 枚のドライブベイラベルを示します。
Netra st D1000 のドライブベイラベルは色づけされています。
図 3-2 に、Netra st D1000 の 2 つのドライブベイのラベルを示します。
ドライブベイラベルの貼り付け |
ドライブ ID の設定方法は、Netra st A1000 システムと Netra st D1000 システムで異なります。
Netra st A1000 システムのドライブ ID の設定 |
Netra st A1000 システムでは、ドライブベイ内のドライブの位置によって、各ドライブの ID があらかじめ設定されています (詳細は、「Netra st A1000 のドライブベイのラベル」 を参照してください)。ただし、システムを使用する前に Netra st A1000 システム全体の SCSI ID を設定する必要があります。
- ホストシステムで利用可能な SCSI ターゲットアドレスを判定します。
利用可能な SCSI ターゲット ID を確認する方法については、Solaris AnswerBook の『Sun 周辺機器 使用の手引き』を参照してください。- Netra st A1000 システム背面にある SCSI ID スイッチの位置を確認します (図 3-5)。
- 小型の平頭ねじ回しを使って SCSI ID スイッチを回転させ、このシステムの SCSI ID として使用する ID 番号に合わせます。
SCSI ターゲットアドレスは 0〜15 の間で選択します。
注意 -SCSI ID 番号 14 と 15 は、いかなる装置にも割り当てないでください。SCSI ID 14 と 15 は、コントローラボード上の GEM チップ (SCSI格納装置の検知用チップ) 用に予約されています。
Netra st D1000 システムのドライブ ID の設定 |
- ホストシステム上の使用可能な SCSI ターゲットアドレスを判定します。
すでに使用されている SCSI ターゲット ID を確認する方法については、Solaris AnswerBook の『Sun 周辺機器 使用の手引き』を参照してください。- Netra st D1000 背面のオプションスイッチの位置を確認します (図 3-6)。
- オプションスイッチ 1 と 2 を使って、Netra st D1000 システムのドライブの ID を設定します。
オプションスイッチ 1 は左バンクのドライブの ID 設定を、オプションスイッチ 2 は右バンクのドライブの ID 設定を制御します。 表 3-1 に、オプションスイッチ 1 と 2 の ID 設定を示します。
表 3-1 オプションスイッチ 1 と 2 の ID 設定
左バンク
左から右へ右バンク、左から右へ
オプションスイッチ 1
8〜13
--
オプションスイッチ 2
--
8〜13
- 左バンクの色は黄と青です。黄色の部分の番号が、上側のスイッチ設定と対応しています。たとえば、0、1、2、3、4、5 が上側のスイッチ (デフォルト) と対応しています。
- 右バンクの色は紫と白です。白色の部分の番号が、下側のスイッチ設定と対応しています。たとえば、8、9、10、11、12、13 が下側のスイッチ (デフォルト) と対応しています。
注 - Netra st D1000 システムを分割ボックス構成にする場合を除き、両方のオプションスイッチを同じ設定 (両方ともスイッチを上側に設定して、ID 8〜13 を使用するなど) にしないでください (単一ボックス構成と分割ボックス構成については、「単一ボックス構成と分割ボックス構成」を参照してください)。単一ボックス構成で両方のオプションスイッチを同じ設定にすると、SCSI アドレスの衝突が生じます。
注意 -Netra st システムは、すべてが装着されたときには最大で 約 33 kg (73 ポンド) になります。必要に応じて 2 人以上で作業してください。
システムの設置 |
- 必要であれば、Netra st システムをラックに取り付けます。
詳細は、第 7 章を参照してください。- SCSI ケーブルの一方の端をホストシステムに接続し、他方の端を Netra st システム背面の一番左にある SCSI ポートに接続します。
ホストシステムの SCSI ポートの位置については、ホストシステムのマニュアルを参照してください。図 3-7 に Netra st A1000 の SCSI ポートの位置を、図 3-8 に Netra st D1000 の SCSI ポートの位置を示します。Netra st D1000 システムでは、単一ボックス構成と分割ボックス構成が可能です (詳細は、「単一ボックス構成と分割ボックス構成」を参照してください)。
- 適切なポートにターミネータを取り付けます。
- Netra st D1000 システムの場合は、Netra st システム背面の未使用の SCSI ポートにターミネータを取り付けます。
- Netra st A1000 システムの場合は、システムを SCSI デイジーチェーンの終端にするかどうかを決めます。
- 電源ケーブルを Netra st システム背面の電源コネクタに接続します。
- AC 構成の Netra st システムを設置する場合は、AC 電源ケーブルを AC 電源コネクタに接続します。AC 構成の Netra st システムの電源コネクタの位置は、図 3-7 または図 3-8 を参照してください。
- DC 構成の Netra st システムを設置する場合は、『Netra st A1000 および Netra st D1000 ご使用にあたって』に記載されている、Netra st システムの DC 電源コネクタの説明を参照してください。
- Netra st システム背面の電源スイッチ ( | ) の右側を押して、システムに電源を入れます。
図 3-7 に Netra st A1000 システムの電源スイッチの位置を、図 3-8 に Netra st D1000 システムの電源スイッチの位置を示します。電源スイッチから指を離すとスイッチは中央の位置で止まり、電源装置から電力が安定供給されます。- Netra st システムに電源を投入した後、ホストシステムで boot -r と入力して Netra st システムが起動することを確認します。
- Netra st A1000 システムの場合は、ホストシステムに RAID Manager 6.1.1 ソフトウェアをインストールし、このソフトウェアを使用して Netra st A1000 システムのディスクを管理します。
詳細は、RAID Manager 6.1.1 に付属のマニュアルを参照してください。
システムの電源の切断 |
注意 -システムの電源を切る前に、オペレーティングシステムを終了してください。オペレーティングシステムを終了しておかないと、データが失われることがあります。
注意 -電源スイッチをスタンバイの位置に切り替えても電源はシステムに接続されたままであり、電源装置に高圧がかかっている可能性があります。