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第 4 章

部品の取り外しと交換




Netra st A1000 および Netra st D1000 システム内の部品には、容易にアクセスできます。部品は、ホットプラグ交換が可能な部品と、電源を切ってから交換すべき部品の 2 種類に大別されます。

ホットプラグ可能な部品


電源を切ってから交換する部品


ホットプラグ可能な部品の交換


ハードディスクドライブ

Netra st A1000 または Netra st D1000 システムは、1 インチドライブが搭載された構成で出荷されます。ドライブの取り外し、または交換の手順は、ディスクを制御しているソフトウェアによって異なります。 ハードディスクはホットプラグ交換が可能です。

 

ディスクドライブの取り外し

  1. ドライブへのアクセスがないことを確認し、ソフトウェア環境を準備します。
    ソフトウェアに付属のマニュアルを参照してください。Netra st A1000 システムのディスクをホットプラグ交換するための手順は、RAID Manager 6.1.1 のマニュアルに記載されています。
  2. シャーシ前面のドアを開きます。
    前面ドアにある 2 つの止め金を回し、ドアを下方向に開きます。 (図 4-1).

    図  4-1 ディスクドライブの取り外しと取り付け

  3. ドライブのブラケットハンドルのラッチを外します (図 4-1)。
    矢印の方向に押し下げて、ラッチを外します。
  4. ブラケットハンドルを手前に引き出します。
  5. そのままブラケットハンドルを少し力を入れて持ち上げ、ドライブをシャーシから外します。
  6. ドライブを取り出します。

 

ディスクドライブの取り付け

  1. ディスクドライブのロックハンドルを開きます(図 4-1).
  2. 交換用ディスクドライブを空きスロットに挿入します。
  3. ロックハンドルがかみ合うまで、ドライブをゆっくりと押し込みます。
  4. ロックハンドルを下方に押し込むようにして、ロックハンドルを完全に閉じます。

冷却装置

Netra st A1000 または Netra st D1000 には冷却装置が 2 つ備わっており、各装置にファンが 2 つずつ付いています。いずれかのファンに障害が発生すると、システム背面の LED がオレンジ色に点灯して、どのファンに障害が発生したかを示します。ファンの交換が必要な場合は、装置全体を交換することになります。

図  4-2 Netra st A1000 システムの背面


 

冷却装置の取り外しと交換

  1. ロックハンドルを開いて、冷却装置を引き出します(図 4-2図 4-3を参照).

    図  4-3 冷却装置の取り外しと交換

  2. 新しい冷却装置を手元に準備します。左右どちらの冷却装置の場合も、丸い吸気穴が内側に向き、ロックハンドルが装置の外側にくるようにします。
    ロックハンドルは、閉じるときには内側に向けて閉じます。
  3. 新しい冷却装置をスロットに挿入し、コネクタが接続されるまで、しっかりと押し込みます。
    コネクタが正しく接続されると、冷却装置の LED が緑色に点灯します。
  4. ロックハンドルを閉じます。

電源装置

Netra st A1000 または Netra st D1000 の格納装置には、2 つの電源装置が備わっています。電源装置に障害が発生すると、電源装置の LED がオレンジ色に点灯します。一方の電源装置だけでもシステムは正常に稼働しますが、残りの電源装置が故障した場合に備えて、障害の発生した電源装置を交換してください。電源装置を交換するときに、システムの電源を切る必要はありません。

 

電源装置の交換

  1. 交換する電源装置から、電源コードを抜きます。
    • AC 電源装置を交換する場合は、電源装置から AC 電源コードを外します (図 1-4)。
    • DC 電源装置を交換する場合は、『Netra st A1000 および Netra st D1000 ご使用にあたって』に記載されている、Netra st システムの DC 電源接続の説明を参照してください。
    電源コードを抜いてからでないと、電源装置は取り外せません。

    図  4-4 電源装置の取り外しと取り付け

  2. ロックハンドルを手前に下げて、電源装置をベイから引き出します(図 4-4)。

    注意 -
    次の手順を行うときは注意が必要です。電源装置をベイに挿入するときに、電源装置の背面にあるピンに損傷を与えないよう注意してください。
  3. 新しい電源装置をベイに挿入します。
    電源装置の底面にある小さなレールを、シャーシの切り込みに乗せます。
  4. 電源装置のコネクタが接続されるまで、しっかりと押し込みます。
  5. ロックハンドルを閉じて (上げて) 元に戻し、電源コードを接続します。
    • AC 電源装置を交換する場合は、AC 電源コードを電源装置に接続します (図 1-4)。
    • DC 電源装置を交換する場合は、『Netra st A1000 および Netra st D1000 ご使用にあたって』に記載されている、Netra st システムの DC 電源接続の説明を参照してください。
    電源装置の LED が緑色に点灯していることを確認してください。

エアフィルタ

Netra st システムには、正面ドアの内側にエアフィルタが取り付けられています。十分な通風を維持するため、エアフィルタは 6 か月に 1 回交換してください。交換用エアフィルタは、Netra st システムの購入先から入手できます (パーツ番号 X994A)。


 

エアフィルタを交換する

  1. シャーシの正面ドアを開きます。
    正面パネルの 2 個の開閉ボタンを 1/4 ほど回転させてゆるめてから、ドアを手前に開きます (図 4-5)。

    図 4-5 エアフィルタの取り外しと取り付け

  2. EMI シールドの隅にあるリングをゆっくりと引いて、シールドを正面ドアから外します。
  3. 正面ドアから古いエアフィルタを外します。
  4. 新しいエアフィルタを取り付けます。
    エアフィルタの縁を、正面ドアの出縁にはさんで固定します。

    注 - エアフィルタと EMI シールドを両方とも交換してください。新しいエアフィルタを古い EMI シールドに取り付けないでください。
  5. 新しい EMI シールドを正面ドアに挿入し、しっかりと押して固定します。
  6. システムの正面ドアを閉じます。


電源を切ってから交換する部品


コントローラボード

Netra st A1000 または Netra st D1000 システムのコントローラボードは、必ず電源を切ってから交換してください。

 

コントローラボードの取り外し

  1. Netra st A1000 または Netra st D1000 システムとソフトウェアとの通信を停止します。
    ソフトウェアに付属のマニュアルを参照してください。
  2. システムの電源を切ります。
    電源スイッチの左側を押してスタンバイの位置にします。
  3. コントローラボードの SCSI ケーブルとターミネータを取り外します。
  4. 静電気防止用リストストラップを、左右の電源装置ベイの間にある金属が露出している部分に取り付けます。
  5. コントローラボードの装置を引き出して、静電気防止用マットの上に置きます (図 4-6)。
    1. 両側のレバーを使用して、コントローラボードのロックを解除します。
    2. レバーを持って、装置を引き出します。

    図  4-6 レバーを使ったコントローラボードの取り外し


 

コントローラボードの取り付け

  1. 交換用コントローラボード装置を、シャーシのスロットに挿入します (図 4-7)。
    装置の上部にあるレールを、シャーシのガイドフックにはめ込みます。

    注 - コントローラボードを挿入するときは、コネクタ部が正しくかみ合うように、コントローラボードを水平に保って挿入してください。

    図  4-7 コントローラボードの取り付け

  2. コントローラボードのコネクタが接続されるまで、しっかりと押し込みます。
  3. 両方のハンドルを、装置の面と接するまで内側に押して閉じます (図 4-7)。
  4. すべての電源ケーブル、SCSI ケーブル、ターミネータを必要に応じて取り付けます。
  5. 静電気防止用リストストラップを取り外します。
  6. 電源を入れます。
    電源スイッチの右側を押して、スイッチから手を離します。

バッテリー (Netra st A1000 のみ)

バッテリーを交換するときは、電源を切ってから行ってください。この章に記載されているすべての注意と警告、および本書の冒頭に記載されている安全上の注意をよくお読みください。

 

バッテリーの交換

バッテリーは、必ず Sun Microsystems 製の同種のバッテリーと交換してください。
  1. 装置背面のバッテリーの位置を確認します (図 4-8を参照)。

    図  4-8 バッテリーの取り外し

  2. バッテリーの外側にある留め金を押し下げます (図 4-8)。
  3. バッテリーを引き出します。

    注意 -
    Netra st A1000 には、密閉型の鉛蓄電池が使用されています。バッテリーパックの取り扱いや取り付け方法を誤ると、爆発の危険があります。バッテリーは、必ず Sun Microsystems 製の同種のバッテリーと交換してください。その他該当する安全基準については、国とその地域が定める法律や条例に従う必要があります。誤った取り扱いを行ったり、分解したり、システムから外した状態で再充電したりしないでください。また、バッテリーは火気に投じないでください。使用済みバッテリーが物理的に破損していて、電解質のゲルが漏れている場合には、リサイクルの処理を行ってはなりません。破損したバッテリーは各地の条例に従って処理してください。各地の条例で、有害廃棄物としての処理方法が定められている場合もあります。
  4. 取り出したバッテリーを適切な方法で処分してから、コントローラボードのバッテリーポートに新しいバッテリーを取り付けます。
    バッテリーがきちんと取り付けられていることを確認してください。

メモリーの増設 (Netra st A1000 のみ)

ここでは、Netra st A1000 のコントローラボードのメモリを、出荷時構成の 24 MB から 80 MB に増設するための手順を説明します。


注意 - SIMM とコントローラボードを取り扱うときは、必ず静電気防止用リストストラップと静電気防止用マットを準備してください。

 

Netra st A1000 システムでのメモリー増設

  1. 以下の手順に従って、システムからコントローラボードを取り外します。手順については、 コントローラボードの取り外しを参照してください。

    図  4-9 Netra st A1000 コントローラ - 4 MB と 8 MB の SIMM で全スロットを使用している状態 (出荷時構成)

  2. コントローラ装置を裏返します。SIMM のカバーが見えます。
    SCSI ポートの向きを確認します。
  3. SIMM のカバーをコントローラ装置の中央に固定している 2 個のねじを外して、カバーを取り外します。
    SIMM が現れます (図 4-9)。
  4. 静電気防止用リストストラップの一方の端を手首に巻きつけ、もう一方の端をシャーシの塗装されていない金属部分に取り付けます。

    図  4-10 Netra st A1000 コントローラ - 空になった状態の SIMM スロット

  5. SIMM を取り外して、静電気防止用マットの上に置きます。
    SIMM の左右両側にある小さなラッチを押すと、SIMM がスロットから外れます (図 4-11)。
    1. スロット C とスロット D から SIMM を取り外して (図 4-11) 、保管しておきます。
      これらは 8 MB の SIMM で、あとで使用します。
    2. スロット A とスロット B から SIMM を取り外します (図 4-10)。
      これらは 4 MB の SIMM です。これ以降、SIMM の増設には使用しません。必要であれば保管し、他のハードウェアで使用してください。

      図  4-11 SIMM

  6. 先ほど取り外した 8 MB の SIMM を、スロット A とスロット B に取り付けます (図 4-10)。
    SIMM は差し込む方向が決まっています。左下隅に切り込みが来るようにします(図 4-11)。
  7. 2 枚の 32 MB SIMM を静電気防止袋から取り出します。これらの SIMM を、スロット C とスロット D に取り付けます (図 4-10)。
  8. 増設用キットに同梱の部品番号ラベルを、SIMM 格納カバー付近にあるバーコードラベルの上に貼りつけます。
    新しい部品番号ラベルを貼っておけば、コントローラをアップグレードしたことが明確にわかります。
  9. 静電気防止用リストストラップを取り外して、先ほど取り外したカバーを装置に取り付けます。
    ねじをしっかりと締めます。
  10. 装置を Netra st A1000 本体に戻します。コントローラボードの取り付けを参照してください。

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