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赤鉛筆は、葡萄酒の香り

昨日、卒論生が、学部生に指導している姿を見て、ちょっと、じーんと来た。

この前まで自分達が指導されていた事のエッセンスを、ちゃんと後輩に伝えていたのだ。いや、もしかしたら、ちゃんとは伝わってないかもしれない。ポイントはずれてたかもしれない(笑)。でも、ちゃんと頑張って教えてたのだ。

思えば、修士の学生も卒論生にちゃんとコメントをしていた。そして、修士の学生には、博士課程の学生からの指導があった。

ファカルティに教えてもらうのとは、またちょっと違う雰囲気なのだ。「一緒にやっている。一緒に研究している。」という雰囲気の中での指導である。力関係に大きな乖離があるわけではないが、経験の分だけ、余裕がある。

また、他人に教えることで、たくさんの事に気づく。そうやって、教える方も成長できるのだ。

だから、何かを問われた時は、なるべく相手と同じ目の高さにおりて、一緒に答えを探すようにしたいと思う。上から答えを降らせるよりも、一緒に答えを探した方が、確実に相手の力になるはずだ。もちろん、その時には、少しのユーモア(分かりにくいとの指摘多数)と難解な比喩は必須である(笑)。

今度、論文に赤入れする時に赤鉛筆を使ってみようかな。優しい気持ちになれるかもしれない。

こうやって想いや、情熱や、思想は、目には見えなくてもちゃんと次に伝わっていくのでしょう。

(最後になりましたが、M氏に謹んで追悼の意を。)

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2005年01月28日 20:29に投稿されたエントリーのページです。

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