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λに歯がない

森博嗣の新作。氏のメインラインともいえる、S&Mの流れをくむこのGシリーズも5作目。ミステリィとしてのSSS(シンプル・シャープ・スパイシィ)感も前作の「εに誓って」あたりから非常に洗練されてきているように感じ、とても楽しみ。相変わらず、余韻と疾走感を緩めない終わり方が独創的。
とはいっても、一番の楽しみは犀川先生と萌絵の関係。相変わらず素敵な会話を展開してくれているし、前よりもお互いが、お互いに"優しく"なったように感じる。

犀川がいなくなったら、と考えたとたんに、目頭が熱くなった。
ああ、涙がある、と思う。
西之園は呼吸を整え、すぐに涙を止めた。
まだ、泣かなくても良いのよ。今のは演習です。訓練です。大丈夫。
犀川がこちらを見ているので、彼女は優しく微笑んで見せた。
(森博嗣、「λに歯が無い」)

コメント (2)

いやあ・・・もえちゃんと犀川先生、なんだか展開がアダルトですね。よかったよかった(ひざに乗っちゃうのはお行儀としてどうかと思いますが)。
しかし、海月君を愛する私としては彼にもっと活躍の場がほしかったです。

saikawa:

ええ、もう最初の頃に「焼きそば食べたことが無い」「チョコレートは噛まない」等の発言をしていた萌絵とは思えない行動です。
海月君はかなり伏線っぽいキャラクタですが、これで何も"無かった"ら凄いトリックなのでは、とドキドキしています。

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2006年09月12日 01:06に投稿されたエントリーのページです。

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