« Nortonの罠 | メイン | 忘年会というもの »

ハウルの動く城

遅まきながら、"ハウルの動く城"を観た。言わずと知れた、宮崎駿監督の最新作である。ストーリその他はたくさんの関連WEBにこれでもかと記述されているので、そちらを見ていただくとして、感想を。

まず、一番不安だった声について。今作の話題の一つだった、「キムタク」の声だが、これは思っていた以上に気にならない。世界観を壊すことなく、上手にキャラクタになじんでいたように思う。というか、むしろハウルかっこよすぎ。
登場シーンから既にかっこよさ全開である。信じられないくらい足が長いし。いつも鎖骨ちら見せなあたりも美形の実力発揮である。

あと、ストーリのボリュームについて。おそらく原作の世界を二時間の尺におさめるために、物語をリストラして大胆な構成変更を行ったのであろう。確かに、論理的に「え、なんで?」という疑問が発生する部分も多い。しかし、映画といのは、すべてに答えが提示されていれば良いというものでもないし、観た人が必ず同じ結論を得る必要があるものでもない。その人なりの解釈と感じ方をすれば良いのである。そういった意味で、余韻も残しつつ非常に魅力的に纏め上げる手腕はさすがだと思う。宮崎さんが監督としての力を存分に発揮した作品なのではないだろうか。

そして、音楽について。素晴らしい。もう、オープニングの音楽だけでちょっと泣きそうになる。さすがに"ナウシカ"からの長いペアだけあって、見事に世界観を描いている。城の動きも髣髴とさせ、少し郷愁を誘う美しいメインテーマだった。

と、いいことづくめな感じだが、やはり、謎な点は気になってしまう。ソフィーの呪いはいつ解けたの?カルシファーは火の悪魔だったような気がするんだけど、契約の秘密ってどれだったの?荒地の魔女は何でハウルを狙ってたの?
などと、思いをめぐらせる。ああ、そうか、映画を見終わったあとでも、ずっとその映画について考え、観た人と映画について話をし、新たな想像を巡らせる。これが、ハウルの魔法の力か。
やるなぁ、宮崎アニメ。

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)

About

2004年12月12日 17:23に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「Nortonの罠」です。

次の投稿は「忘年会というもの」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Powered by
Movable Type 3.34