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2005年05月 アーカイブ

2005年05月01日

And the Sailor, Home from the Sea

海の写真を撮るのが好きである。

過去に撮った写真を見ると、空と海を写したものが圧倒的に多い。あまり自然が好きな方では無いのだが、撮影の対象となると話は別。

青という色の身近でありながら抽象的なイメージに惹かれるのか、そばにありながら手に入らない崇高さに恋焦がれるのか。おそらくその双方であろう。

パースを時に感じさせない程の圧倒的な存在感。人間が作り出したものがなんと小さく見えるものか。
波が寄せる音も良い。もっとも、こればかりは、写真には記録できないが。

tokyo_sea.jpg

"And the Sailor, Home from the Sea"
CONTAX U4R
Tokyo, Japan

2005年05月05日

負けるときには、美しく。

欧州サッカー、チャンピオンズリーグの準決勝「PSV - ACミラン」を観戦した。

結果は1?3でPSVが勝ったのだが、前戦ACミランのホームゲームではACミランが2-0で勝利していたため、勝ち点、通算ゴール数は同点となったものの、アウェーゴールルール(アウェーでのゴールはホームの得点よりも重みがある)によってACミランの決勝進出が決まった。

しかし、素晴らしかったのはPSVのサッカーである。ミランファンだが、PSVは本当に勝利に値するサッカー、プレーを見せた。あの堅守を誇るミランから(たとえ連戦の疲労があったとしても)3点を奪った得点力、そして何よりも選手の統制のとれたプレッシングと豊富な運動量は、王者ミランを十分に苦しめた。特に、痛恨のアウェーゴールを奪われた直後、1点取り返したシーンは素晴らしい。コクーは斜め後ろから上がったセンタリングをアウトで合わせて絶妙な弧をゴールに掛けたのである。狙っても100回に1回出来るか出来ないかというスーパープレーを、あの大舞台で、あの失点の直後、敗戦濃厚な時にやってのけるのだから、さすがである。チャンピオンズリーグに相応しい。

一方でACミラン。終始試合のペースを相手に握られながらも、最後の一線は越えずに守り抜き、最後にはロスタイムに、この試合唯一の得点機にものの見事に値千金のゴールを決める勝負強さ。これはこれで堂々としたものであるが、決勝に向けて建て直しが必要である。シェフチェンコに輝きが戻らないと、ビックイヤーの獲得は難しいかもしれない。

この試合を観戦した後、ある言葉を思い出した。PSVの地元であるオランダのスーパースター、ヨハン・クライフの言葉。「勝つときには汚くても良いが、負けるときには美しく」。

PSVはまさにクライフの言葉を体現する、最高に美しい敗者であった。
負けるときには美しく。人生もこうありたい。
もちろん、勝つに越したことは無い。

2005年05月06日

ブルーナさん。

先日、銀座で開催されていた「ミッフィー展:50 years with miffy」を見に行った。

ミッフィー50年の歴史と作者ブルーナさんの製作姿勢などが伺える展示で、会場の盛況ぶりに負けていない充実した展示内容。会場のどこかしこにも無表情に小首をかしげたミッフィーがいる。さすが世界の人気者、いつもカメラ目線。

「いつも少しでも良いミッフィーを書こうと思っている」という旨のブルーナさんの言葉にエンジニアの魂を感じた。

そして展示のクライマックスは、ブルーナさんの仕事場を再現したスペースで上映されていたミッフィーの出来るまでビデオ。これが実に凄い。下絵を鉛筆で強くなぞって厚紙に跡をつけ、その跡の上に、筆でインクをのせるように、慎重に少しづつミッフィーを描いていく様子はまさに職人。
輪郭を少し書き足しては息をつくブルーナさんの様子を固唾をのんで見守る会場(笑)。見ているこちらも息が止まる緊張感。

やがて出来上がるミッフィーのなんと可愛いことか。

その後、はさみで色紙を洋服型にちょきちょき切って、絵に重ねる際に「ではクイーンミッフィーに青いドレスを着せてみましょう。似合うかな?」的なことを呟きながら楽しそうに作業をしているのが微笑ましい(この時のミッフィーは50周年記念王冠を耳につけいてた)。

また、「うさこちゃんとうみ」を、自ら解説しながら朗読するブルーナさんのビデオも面白かった。展示内容はミッフィーがほとんどだったが、展示のフォーカスは作者ブルーナさんに当たっている構成であり、ただキャラクタを並べただけの展示会とは一味違うものであった。

だから、お土産コーナーのレジの待ち行列が15分になっていたとしても、許してあげようではないか(笑)。

2005年05月08日

House Divided

蒼穹に手を伸ばすかのようにそびえ建つオレンジのクレーン・タワー。
こうして構築された空間で、多くの人間が人生を消費していく。
このクレーンを撤去する方法が秀逸だったなぁ、と考えてると言うことは、きっと、気分が良い。

t_tower.jpg


"House Divided"
CONTAX U4R
Tokyo, Japan

2005年05月14日

The Black Ferris

巨大な構造物は、それだけで尊敬の対象となる。

直線的に上昇できる機構が存在するこの世の中に、なんと優雅に上昇していくことか。
そして、なんと優雅に下降してくることか。
贅沢の極地。

BW_s.jpg


"The Black Ferris"
CONTAX U4R
Yokohama, Japan

2005年05月15日

shall we dance

映画「shall we dance」を見た。

リチャード・ギアが大好きなので、もう見る前から素晴らしいであろうことは分かっていた。日本版(周防監督版)「shall we ダンス?」も、とても面白い作品だった。
舞台や設定は微妙に違えど、原作に(やりすぎなくらい)忠実なストーリ展開だったが、そこはアメリカ的家族愛を入れて全体のデッサンにメリハリを加えたのは秀逸。スーザン・サランドンが素晴らしい演技を見せている。ジェニファーロペスも、ちょっと強すぎ(影というか憂いを帯びたキャラのはずなのに、芯の強さが前面に出ていた)な面もあるかもしれないが、素晴らしいダンスを疲労している。大会前日のレッスンシーンは見ごたえがあるし、大会を応援する様子はなかなか可愛らしい。

しかし、しかしである。一番の見所は、やはりリチャード。なんだ、あの余裕の微笑みは?なんだ、あの可愛らしい表情は?なんだ、あの素晴らしいダンスは?

やってることが「プリティウーマン」と一緒だって?あれだけスクリーン映えするんだから、しょうがない(笑)。

見ている人間がさわやかな、少し幸せな気持ちになる。重苦しいメッセージ性や高い芸術性を追い求めるよりも、よっぽど映画の本質に近いのではないだろうか?

2005年05月17日

Interim

子供の頃、家にある器で、とても恐ろしいものがあった。

それは、お正月等に出てくる5つくらいの小皿をセット出来る大きな台座のようなもので、回転する機構が備わっているものであった(つまり、中華料理店の回転テーブルと同様の効果がある)。

嫌いだったのは、これの下部に備わっているオルゴールで、テーブルをある方向に回転させるとネジが巻かれ、ゆっくりと音を出しながら回転するというギミック。

これが嫌でたまらなかった。

まず、制御できない点が我慢ならない。ネジが巻かれたら最後、ゆっくりと、傲慢に音を出しながら回転し続ける。こちらの意思で止められない。そこが気に入らなかった。

そして、ネジが緩まっていくにしたがって、音楽は間延びしていき、何時止まるとも無く、緩慢に惰性で動くその様子は、強烈に死をイメージを想起させ、本能的に受け付けなかった。

先日、久しぶりに実家に帰ったら、その器があった。何のことはない、ただの器であった。
もう、怖くない。

なんだか少し、悲しい感じだ。

2005年05月18日

spectacles

新しい眼鏡を買った。

生まれてはじめての色つきレンズ。運転している時にいつもまぶしくて、サングラスが羨ましかったので、つい衝動買いをしてしまった。勢いでセルフレーム。これも人生初。

似合うか似合わないかは置いておいて、怪しさは満点である。

さて、この眼鏡を買ってから数日。小さなミステリィがあった。レンズに必ず、縦にうっすらと汚れが付着しているのである。特に右側のレンズ。じっくりと観察したところ、内側の中心部にうっすらと線が入っている感じに見える。もちろん、見え方に問題があるほどの汚れじゃないし、クロスで拭けば綺麗になるので大きな問題ではないのだが、いつも同じようになるのはやはり不思議。

この疑問が今日解けた。

何のことは無い。自分のまつ毛がレンズの内側に触れていただけなのだ。セルフレームだからレンズがメタルフレームの眼鏡に比べて目に近いらしい。ここから導き出された結論は、どうやら右のまつ毛の方が左のものより長いらしい、という事実。

spectacles.jpg

"spectacles"
CONTAX U4R
Yokohama, Japan

2005年05月22日

Friend Like Me

現在、ディズニーシーでは「アラジンのホールニューワールド」というスペシャルイベントを行っている。「アラジン」好きにははずせない。
早速、ショー目当てに(珍しく)休みの日に早起きして(といってもお昼頃ですが)一路ディズニーシーへ。パーク内7つのポート(エリア)で、それぞれのポートのイメージに扮装したジニーがお出迎えしてくれる。

ショーは、「アラジン」、特にジニーの魅力全開の内容。皆がメディテレーニアンハーバーに入ってくるシーンは「Prince Ali」だし、ジニー登場のシーンはもちろん「Friend Like Me」。やっぱりこの作品は音楽が素晴らしい。ストーリーはかなりスラプスティックな内容だが、それもジニーのキャラクターだと妙に納得してしまう。

しかし、この日一番の人気アトラクションは凄かった。「コブラの罠」と「宮殿への道」という、アラビアンコーストに特設された夜店ゲームコーナー(笑)。1回500円という料金制なのに、なんと1時間待ちである。「センターオブジアース」でさえ30分待ち程度であるというのに。これも一重にゲームに成功した時に貰えるミッキー&ミニー人形(非売品、アラビア風衣装)の効果であろう。恐るべし、ディズニー。

何はともあれ、「アラジン」好きにはお勧めできるイベント。

2005年05月24日

社会人の実力。

本日、インターネットITS協議会の第4回目の総会。

総会自体は事前の準備の甲斐もあってか、無事に盛況のうちに終了。
しかし、その後である、社会人の実力を感じたのは。

総会の打ち上げ。1次会はフランス料理店でカジュアルなパーティー。これは大人な感じでつつがなく終了。2次会はカラオケ、これもまあ、順当なところでしょう。

しかし、しかし。何故に、何故に皆さんお着替えになられるのですか(涙)?セーラー服?チャイナ服?ラメ入りの着物?大人って凄いなぁ(笑)。
何か歌えといわれ、一番最年少であることを考慮した選曲「勝手にしやがれ」。うーん、若さはゼロだな。でも大先輩の皆さんと一緒に歌えたのは楽しかった。

2005年05月25日

line

本日、会社にシャープのサービスマンが来た。

先日買った電話機の調子が悪いため、サービスセンタに電話してアポイントを取ったのだ。親機1台+子機2台という構成になっている電話機なのだが、どうにも子機から発信出来ないという、電話にあるまじき機能欠陥が見られた。親機は発着信共に問題ないし、子機も着信は問題ないのに、発信だけ出来ない。どうにも謎だ。

で、サービスマン。
色々調査した結果、機器に問題が無いことを見抜き、おもむろにケーブル(モジュラージャック)を変えだす。

「PC等でも使える4芯のケーブルだとまれにノイズが出て子機が動作しないことがあるんです」と申し訳なさそうに言いながら、すっごい短い2芯のケーブルに変え、子機から電話。

...プルルルル、カチャ。

普通に使えてるし!!

恐るべし近代電話。長い2芯のケーブルを買っていただければOK、と(やはり申し訳なさそうに)いうサービスマンにお礼を言って早速ケーブルを買いに行く。
しかし、どこにも売ってない。世の中で売ってるモジュラージャックはことごとく、「FAX対応」「ADSL対応」「高品質」の歌い文句と共に4芯モジュラーケーブルしか扱っていない。

うーん、これに近い状況を最近味わったような気が...
そうだ、研究室で使ってるPCのメモリ、PC133しか刺さらなかったんだ...と、たまには電気通信的な話題も扱ってみた。

2005年05月28日

And the Moon Be Still as Bright

高校時代の友人達と久しぶりの呑み会。

完璧な幹事S君の見事な仕切りにより、17時に渋谷集合。しかし、どこで何を呑むか、もしくは何をやるかについてはノーアイディア。さすがS君、素晴らしい幹事だ。何をやるか決まって無くても、集合時間はかならず太陽が出ているうちなのだ。そこだけは頑なに譲らないS君なのだった。

で、対して議論をするでもなく、風水というか、惰性というか、その場の流れみたいな感じで焼き鳥屋さんへ。歳を取って変わった部分と、変わらない部分があるが、まあ、この何ともいえない気だるい心地よさは変わらないものの最もたるものである(笑)。

その後、S君のたっての希望により、ビリヤード勝負になった。結果は推して知るべし。まあ、実力うんぬんってのは勝ってから言うもんだぜ。

楽しい夜であった。S君、君が呼び出さない限り、僕は君達には逢えない。感謝しているんだよ、本当は(笑)。

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