「終戦のローレライ」
今、「終戦のローレライ」を読んでいる。
出版された時から、タイトルでまずちょっと魅かれ、本のあらすじを見て、かなりぐっと来てはいた。装丁も美しかった。しかし、いかんせんハードカバー。しかも2冊組。持ち歩くには厳しすぎる。そこで見送った。しかし、映画化との関係からか、単行本4冊になって刊行。さっそく飛びついてしまった。
潜水艦ものである。もう、これだけで読まねばならない気になってしまう。
潜水艦は、あらゆるものを「音」で感知して進む。太陽の光さえ届かない冷徹な深海を、音だけを頼りに注意深く進んでいく様子を想像しただけで、ちょっと荘厳な感じである。
また、艦橋というか、ブリッジというか、司令室の微妙な狭さもポイントである。水測長(測的長)が「艦長、敵艦を距離3500で捕捉」とか「このピッチの音は...ガトー級です」とかいうのを、指令用マイクを持って頷きながら聞いている艦長(当然、潜望鏡に寄りかかっている)。絶妙な緊張感。
で、「魚雷管1番2番、注水。魚雷装填」「魚雷管1番2番、注水。魚雷装填(副長が復唱)」とかいうあの、独特の復唱システム。艦長は攻撃と発令に専念して操艦は副長が司るっていうところも、熱い。
という訳で、読み進めているのですが...
え?「ローレライシステム」?海の中のものが「見える」システム?...
うーんと、これは...潜水艦ものだよね...
いや、面白い。面白いのだが...と、首を傾げつつ、明日へ続く。